風立ちぬの黒川さんはいい人過ぎる？人物や家のモデルと声優についても

映画「風立ちぬ」は、宮﨑駿監督の最後の作品になることで話題なりました。

実際には引退は撤回していますが…

物語の主人公は堀越二郎とヒロインの菜穂子なのですが、その中で登場する上司の黒川さんがいい人過ぎると話題になっているので、人物や家のモデルと声優について、黒川夫人についても深堀します。

風立ちぬの黒川さんはいい人

今頃借りてきて見てる「風立ちぬ」で、一番タイムリーに刺さった台詞。
ハイヤーの中で、みんなが大笑いしながら、黒川（画面右端）が放ったこのセリフ。

「日本が近代国家だと思ってたのか？」

確かに… pic.twitter.com/rShfZ7EMzt

— 銀チャ@果 （松橋和久） (@ginncha) September 28, 2017

映画「風立ちぬ」では、黒川さんがいい人過ぎると話題に。

その理由を、まずは簡単なあらすじと、堀越二郎の上司である黒川さんは、どんな人物であるのかについて見ていきます。

あらすじ

飛行機に憧れている堀越二郎は、夢に現れた飛行機の設計家・カプローニ伯爵に励まされ、飛行機の設計者を目指します。関東大震災や大恐慌時代の極貧生活を乗り越え、菜穂子と再会し、結核であることを告げられるが、共に生きていくことを誓い、二人の決意を知った二郎の上司の黒川さん夫婦がささやかな結婚式をとり行い、黒川さんの家の離れを借りて、二人は結婚生活を送りはじめます。しかし、菜穂子の病状は悪化していき、二郎の飛行機が完成するころになると、菜穂子は置き手紙を残して、姿を消します。このとき、黒川夫人は菜穂子の気持ちを一番に汲み取り理解を示しています。

いい人理由①

結核を抱えている菜穂子と二郎夫婦に住まいを提供している。

当時、結核は不治の病も呼ばれていて、空気感染などでも発症するリスクが非常に高いので、自分たちの生活を顧みずかなり親切な振る舞いだと思われます。

黒川さん

会社の二郎の上司。性格はせっかちで気むずかしく堅物で、新入社員の二郎にいきなり難易度の高い設計を任せるなど、仕事に対して厳しい一面があるが、二郎の天才性を高く評価しドイツ留学を推薦しています。また、特別高等警察の手から救うため二郎を匿っています。二郎から仲人を頼まれた際には、菜穂子の病状を考え最初は難色を示すも、2人の気持ちを汲み取って精いっぱいの仲人を務め、二人の結婚生活を支援しています。

いい人理由②

厳しい一面がある一方、部下である二郎に対して、仕事の面でもかなり可愛がっていたことがうかがえます。

当時海外への視察なんては限られた人しか行けないはず。

プライベートでも、二郎と菜穂子夫婦にはかなり協力的な姿勢を見せている。かなり頼りになる存在です。

黒川夫人

二郎の上司である黒川さんの妻。二郎と菜穂子が結婚すると言い出したときには、難色を示す夫とは、反対に、真っ先に賛成し、菜穂子のために結婚式の衣装などを準備しています。菜穂子が置き手紙を残して、黒川邸から高原の病院に戻ったときには、菜穂子の心情を理解し、連れ戻そうとする二郎の妹の加代を止めています。

いい人理由③

黒川さんはもちろんすごくいい人なのですが、また、黒川夫人も菜穂子の気持ちを汲み取るなどとてもいい人ではないですか、お二人とも神対応で涙が出そうです。

宮﨑駿監督は、堀辰雄の小説からアイデアの着想を得ているのですが、同名の登場人物が小説「菜穂子」にも登場しているのですが、「風立ちぬ」では全く違うキャラクターとして描かれています。

堀越二郎や菜穂子のようにモデルがいるのか気になるので、黒川さんの人物や家のモデル、声優について見ていくことで、更に、いい人である真相に迫ります。

黒川さんの人物や家のモデルと声優

「風立ちぬ」では主人公が宮崎監督を表しているのかと思っていたら、なんと「黒川さん」が宮崎監督なんだ。
唯一オリジナルのキャラ。。。言われてみると確かに。もう一回観たくなってきたｗ
⇒http://t.co/rxfYUJdnOK pic.twitter.com/DxsUiB8nYb

— ジブリまみれ (@ghiblimamire) August 3, 2013

映画「風立ちぬ」の黒川さんはオリジナルキャラクターという設定で登場しているのですが、どうやらモデルになる人物がいるようです。

モデル

「風立ちぬ」の企画当初から、黒川さんはオリジナルキャラクターとして描かれいましたが、映画を作り込んでいくうちに、愛着がわき宮﨑駿監督自身を投影するキャラクターになったと言われています。

庵野秀明さんが二郎の声優に決まったときに、宮﨑駿監督は、

「黒川の声優をやりたくなっちゃた」

と発言しています。

また、宮﨑駿監督は

「黒川は俺だな。顔の造形も。言動も。」

とも述べていて、自身をモデルにしていることがうかがえるので、愛着があるキャラクターとして登場しています。

いい人の真相①

黒川さんは宮﨑駿監督を投影したキャラクターに設定したため、自身の最後である作品「風立ちぬ」では、いい人ぶりを黒川さんに投影したと思われます。

家

「風立ちぬ」の中で、二郎と菜穂子が上司の黒川宅で間借りしている建物は、熊本の「前田家別宅」とも言われています。

宮﨑駿監督はインタビューで

「映画に出てくる離れの建物は、社員旅行で熊本の小天の部屋を見て、（あ、これを使おう）と。そこに行かなければ離れという発想は出てこなかったと思います。」

と述べています。

いい人の真相②

黒川さんの家は、映画の中では別宅がある豪邸なのす。

なので、結核に冒されている菜穂子とは適度な距離で接することができるので、自宅の一部を貸すことができたからではないでしょうか。

声優

黒川さんの声優は、俳優の西村雅彦さんが演じていますが、ジブリ作品では、１９９７年の映画「もののけ姫」の甲六役でドジで憎めないキャラクターを演じています。

少し古いですが、古畑任三郎では今泉君役で人気を博しました。

その温かい人柄がキャラクターに現れていると思われます。

黒川夫人の声優は、女優の大竹しのぶさんが演じていますが、ジブリ作品では、２０１０年の「借りぐらしのアリエッティ」２０１５年の「メアリと魔女の花」で声優を務めています。

「メアリと魔女の花」では、シャーロット役の赤い館の女主人でメアリを優しく見守る大叔母を務めています。

いい人真相③

映画に登場するキャラクターの印象は、声優さんが大きく左右する要因があると思われます。

西村雅彦さんも大竹しのぶさんも、演じてきた役どころなどからも優しく見守る役がぴったりで、その人柄がキャラクターにも現れていると思われます。

まとめ

・風立ちぬの黒川さんがいい人の理由は、結核を患っている菜穂子と二郎夫婦に優しく、結婚式をとり行い、自宅の一部を貸し出して支援しています。黒川さんはもちろんいい人なのですが、黒川夫人もそれ以上に理解がありいい人です。

・さらに、黒川さんがいい人である真相は、愛着が湧いたキャラクターを宮﨑駿監督自身に投影したこと、家に別邸があったこと、黒川さん夫婦を演じた声優さんの人柄もキャラクターに現れているところにもあると思われます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました！

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