乾電池は、リモコンや時計、懐中電灯など、私たちの生活に欠かせないアイテムの一つです。
しかし、使い終わった後や長期間使用しない場合、正しい方法で保管しないと、電池の寿命を短くしてしまったり、最悪の場合、火災のリスクを高めてしまうことがあります。
今回は、乾電池の適切な保管方法を中心に、セロハンテープやジップロック、ラップなど身近なアイテムを活用した対策、そして火災のリスクを防ぐための重要なポイントについて解説します。
目次
乾電池の保管に最適な環境とセロハンテープの使い方
乾電池を長期間使わない場合、適切な保管方法や環境を整えることが重要です。
以下のポイントを押さえておきましょう。
直射日光や高温多湿を避ける
乾電池は高温や湿度が高い場所に置くと、内部で化学反応が進みやすくなり、電力が減少しやすくなります。
理想的な保管場所は、乾燥していて涼しい場所です。
夏場の車内や、日当たりの良い窓辺など、高温になる場所には絶対に保管しないようにしましょう。
セロハンテープで電極をカバーする
乾電池を保管する際に、セロハンテープを使うことは非常に効果的です。
なぜ、セロハンテープを使った保管方法が有効なのか、特にプラス極とマイナス極にテープを貼っておくことで、無駄な放電を防ぐことができます。
電池が他の金属物と接触すると、放電が始まり電池が劣化してしまう恐れがあります。
セロハンテープで電極を絶縁することは、火災リスクを防ぐ上でも重要です。
ジップロックや保管ケースの活用
乾電池を複数一緒に保管する場合、電極が接触してしまうと危険です。
もちろん、ジップロックにまとめて複数の電池を保管するのではなく、個別保管が基本ですが、セロハンテープで対策したものであれば、まとめ保管ができます。
ジップロックや専用の保管ケースを利用することで、電池同士が触れるのを防ぐことができます。
特にジップロックは密閉できるため、湿気からも電池を守ることができるのが利点です。
乾電池による火災のリスクとは?日常で注意すべきこと
「乾電池が火災の原因になることなんてあるの?」と思う方もいるかもしれませんが、実際には乾電池が原因で火災が発生することがあります。
以下のポイントに気を付けることで、火災リスクを最小限に抑えることができます。
異なる種類の電池を一緒に保管しない
異なる種類の電池や、古い電池と新しい電池を一緒に保管することは危険です。
電池の容量や電圧が異なると、不均衡な状態が生じ、最悪の場合、過熱や液漏れ、発火の原因となります。
特に9V型の角型電池など、プラス端子とマイナス端子が隣接しているタイプは、ショートしやすく危険です。
ビニール袋での保管はNG
使用済みの電池をビニール袋にまとめて入れておくと、電池同士が接触してショートするリスクがあります。
特に、金属製品と一緒に保管されている場合、さらに危険性が増します。
もう廃棄するものだからと、まとめてビニール袋に入れて放置してしまうことありますよね。
保管の際には、しっかりと絶縁されているか確認し、専用ケースやセロハンテープで保護しましょう。
過去の火災事例
総務省消防庁の報告によれば、乾電池が原因で発生した火災が報告されています。
具体的な事例として、電池が他の金属と接触してショートし、発火したケースがあります。
平成30年11月28日に大阪府吹田市のホームセンターで、廃乾電池を回収した際、ボタン電
池同士の接触により火花が飛び散り火災事故が発生しました。引用元:https://www.town.kamifurano.hokkaido.jp/contents/04chomin/0420seikatsu/gomi/haikandenchi.pdf
特に乾電池は、普段あまり注意を払わないものですが、その扱いには十分な注意が必要です。
保管場所もきちんと、お子様の誤飲にも気を付けたいですね。
乾電池交換時の注意点—まとめて交換する理由
電池交換の際に、1本だけ新しい電池に交換するのは避けるべきです。理由は以下の通りです。
電池の寿命を均一化する
古い電池と新しい電池を一緒に使用すると、古い電池の方が早く消耗し、結果として新しい電池もすぐに消耗してしまうことがあります。
これにより、電池全体の寿命が短くなる可能性があります。
したがって、乾電池を交換する際は、全ての電池を一度に交換するのがベストです。
液漏れリスクの回避
古い電池と新しい電池を混ぜて使用することは、電池の内部圧力のバランスが崩れ、液漏れの原因になることがあります。
液漏れした電池は、周囲の機器を故障させるだけでなく、最悪の場合、火災のリスクも高まります。
これを避けるためにも、一度に全ての電池を交換することが推奨されます。
乾電池の保管に冷蔵庫はNG?その理由とは
昔は、乾電池を冷蔵庫で保管することが推奨されていました。
しかし、今では逆に避けるべき方法とされています。その理由は何でしょうか?
結露による錆と液漏れ
冷蔵庫内で保管すると、温度差により電池が結露する可能性が高くなります。
この結露が原因で、乾電池内部に水分が入り込み、錆や液漏れを引き起こすことがあります。
液漏れした乾電池は、破裂や故障を引き起こすことがあり、非常に危険です。
保管に適した温度
乾電池は室温で保管するのが最も良いとされています。
特に冷蔵庫のような極端な低温環境は、結露や電池内部の化学反応に悪影響を及ぼすため、推奨されていません。
昔の生活の知恵も都市伝説化していますね。
まとめ:乾電池の適切な保管と取り扱いでリスクを最小限に
乾電池は日常生活で頻繁に使うアイテムですが、保管方法を間違えると大きなリスクを伴うことがあります。
直射日光や高温多湿を避け、セロハンテープやジップロックを使って電池を絶縁し、乾燥した涼しい場所に保管することが大切です。
また、異なる種類の電池を混ぜない、電池交換時は一度に全て交換するなどの基本的なルールを守ることで、電池の寿命を延ばし、火災のリスクを防ぐことができます。
特に乾電池は扱いが雑になりがちですが、正しい保管と取り扱いを心がけて、安全で長く使えるようにしましょう。
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